6. プロジェクト地について

ここでは、私たちPOM2が支援してきたJAHDS,PROがプロジェクト地として扱い、地雷除去を進めてきた場所を紹介します。

カオ・プラヴィーハン遺跡 — 地雷除去で、世界遺産に。

カオ・プラヴィーハン遺跡

カオ・プラヴィーハン寺院は9世紀末から約300年の年月をかけて建設された、アンコールワットより古いとも言われている貴重な歴史的建造物です。

しかし、この地域はタイとカンボジアの国境にまたがっており、カンボジア内戦時には激戦地域となっていました。寺院の周辺一帯には無数の地雷がうめられ、内戦が終わってからもそれらが取り除かれることはありませんでした。その結果、観光資源としての価値も失ったこの寺院は「幻の大遺跡」と呼ばれ、人々を遠ざけてきました。

そこで2004年7月、JAHDSによりこの地域の地雷除去プロジェクトが開始されました。67万㎡の土地の浄化には多くの時間と資金が必要でしたが、2007年10月、ついにカオ・プラヴィーハン地域のプロジェクトは終了しました。このプロジェクトにおいて、対人地雷30個、不発弾165個が除去されました。

2008年7月7日、カオ・プラヴィーハン寺院は世界遺産に登録されました。これは、地雷除去プロジェクト最大の成果ともいえます。今では、子どもたちの環境学習施設としてバンガローやキャンプサイトなどの宿泊施設も建てられ、多くの観光客がその土地に足を踏み入れています。

地雷汚染の著しかったドン・テュアン遺跡

ドン・テュアン遺跡

カオ・プラヴィーハン寺院のプロジェクトを終えたPROが新しいプロジェクト地としたのがドン・テュアン遺跡です。

ドン・テュアン遺跡も10~11世紀に建設されたクメール遺跡であり、タイとカンボジア国境から300mという場所にあります。周辺の地雷汚染は著しく、2ヶ月の作業で97個の対人地雷が発見されるというプロジェクト開始以来、最も危険な場所とも言えます。

バン・パライ ― プロジェクト途中で国境が変更に

バン・パライ

バン・パライ(タイ中部サケーオ県アランヤプラテート郡)での地雷除去プロジェクトは、すべての浄化作業を終えることが出来ませんでした。プロジェクト進行中にタイ・カンボジア間で交わされた覚書により、それまであいまいだった付近の国境が正式に確定し、その影響により、プロジェクト地の変更を余儀なくされたからです。同所でのプロジェクトは2009年7月にスタートし同年11月までの4ヶ月間でしたが、ATM(対戦車地雷)2個、M14(対人地雷)3個、booby trap (不発弾)1個が除去されるなど、一定の成果をあげました。

バン・パライに代わり地雷除去が行われたのが、タパヤ地域です。2010年1月〜6月の間に約29,000㎡が浄化されました。

※当初、No.14001~No.17750を「バン・パライ」に割り当てていましたが、No.16251以降の対象地域を「ラム・クラット」に変更しました。

(タパヤ地域でのプロジェクトは短期間だったため、地雷マップは作成していません。)

ラム・クラット — “ネズミ”の嗅覚で地雷を探知

トラット州ラム・クラットはバンコクから南東、カンボジアとの国境付近に位置しており、対象面積は114平方㎞になります。

2011年7月からプロジェクトがスタートし、現在でも除去活動は進行中です。

ラム・クラットのプロジェクトではPROはAPOPO(http://www.apopo.org/home.php)というネズミの嗅覚を利用した地雷探知・除去活動を行う社会的企業と協働しています。

PROとAPOPOの共同プロジェクトでは、対象地域において、TS (Technical-Survey:技術調査) とNTS (Non-Technical-Survey:非技術調査) を行うことをタイ王国政府系地雷除去団体 TMAC (Thailand Mine Action Center) から求められました。

TSとは金属探知機による地雷探知・除去を指し、一方のNTSというのは現地の住民を訪ねてどのような位置が危険な可能性が高いか調査するというものであり、TSをより効率良く、範囲をしぼって行えるようにするものです。